マズロー心理学とフロイト心理学

「われわれの責任は先ず第一に、

            誠実かつ徹底的に自分自身であることなのだ」

アブラハム・マズローといえば、

マズローの5段階的欲求」という言葉が真っ先に浮かぶ人がいるくらい有名な話である。

5段階は以下のとおりである。

・生物的欲求

・安全の欲求

・所属と愛の欲求

・承認の欲求

・自己実現の欲求

生物的欲求とは

生きているうえで自然と湧いてくる欲求のこと

例 ・睡眠欲
・食欲
・排泄欲

安全の欲求とは

危機を回避したい、安全・安心な暮らしがしたい

(雨風をしのぐ家・健康など)という欲求のこと

所属と愛の欲求とは

社会的に必要とされていて集団において役割を持っている

あるいは孤独感を感じないように愛という情緒的な求めたいというもの

承認の欲求とは

自分が集団から価値のある存在であると認められ尊重されたいというもの

自己実現の欲求とは

自己実現願望(自分の能力を活かし創造的活動をしたいなど)

マズローは自己実現について二分化したので実質5段階ではなく6段階になる

自己実現者には至高経験を頻繁に体験する者としない者がいる。

前者を超越的な自己実現者、後者を超越的でない自己実現者。

このように二分割にしたのを前提に欲求階層を見直すと6段階となる。

マズローの5段階欲求は従業員に対する動機づけの基礎理論として

経営学などで取り上げられることがある。

そして、マズローの代表作である「人間性の心理学」

これついてはあまり認知されていない。

次の記で人間性心理学について書いていく。

マズロー心理学とフロイト心理学の違い

フロイト心理学はダーウィンの進化論の影響を受けたジークムント・フロイトは、

人間も動物も一種だと考えた。

その上で、人間は無意識の領域であるイドから生じる生物特有の原始的かつ

本能的な欲動に駆り立てられる存在だと位置づけした。

イドという意味は

精神分析で、人間構造に関する基本的概念。

人間が生まれつき持っている無意識の本能的衝動、

欲求など精神的エネルギーの温泉。

欲動とは肉体から生じる欲求および精神から生じる願望のこと。

イドに善悪や道徳もない。

イドから発生する欲動は時には人間を本能的、あるいは破壊的な行動に駆り立てる。

そこで我々人間は善悪の価値観や道徳などの文化で無意識の勝手にさせぬように抑制した。

人間の自我は無意識と文化的価値観の板挟みで葛藤して苦しむ。

これが激化すると神経症になるとフロイトは考えた。

その中でもフロイトは、イドから発生する性的欲動が満たされないことによる

欲求不満が神経症の大きな原因だと考えた。

このようにフロイトは無意識は邪悪な存在だと考えた。

無意識から生まれる欲動は文明の価値観と対立するものと考えている。

これに対して、マズローは、

必ずしも無意識が悪ではないと考えている。

確かに不健康な無意識もあるが、健康的な無意識もまた存在すると考えた。

その健康的な無意識を根差すのがマズローが打ち立てた欲求の階層。

人は階層構造の欲求を生得的に持っており、

これらの欲求を段階的に満足させていくことで、

人はより、自分らしい存在に近づいていくとマズローは考えている。

つまり、無意識が必ずしも悪ではないと考えている。

これがフロイト心理学とマズロー心理学の違い。

マズローとフロイトは研究対処にも対照的な違いが見られた。

フロイトが研究したのは精神的に病んでいる人々。

つまり不健康な人達。

マズローはフロイトが研究したのは人間の半面であり、健康心理学ともいうべき残り半分は漏れていたと考えた。

ちなみに、マズローはフロイトの考えを全面否定したわけではない。

以下マズローの発言

「人間はどれほど背が高くなるものかという問題に解答を得ようとすれば、すでに最も背の高い人をとりあげ、研究することが良い。

もしも、人間の精神的成長、価値観的成長、道徳的発達の可能性を知ろうとすれば、

最も道徳的、論理的な聖人を学べばよいと私は言いたい。」

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